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セロトニンを自然に高める10の方法:サプリメントとライフスタイルのヒント

目次
- セロトニンとは?「幸せホルモン」を理解しよう
- セロトニンはなぜ大切?
- セロトニンと気分の関係
- セロトニンをサポートするサプリメント
- セロトニンをサポートするライフスタイルのヒント
- まとめ
1. セロトニンとは?「幸せホルモン」を理解しよう
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、気分や睡眠リズム、食欲、さらには痛みのコントロールにまで関わる重要な神経伝達物質です。その働きは広範囲にわたり、私たちの日常生活と幸福感に大きな影響を与えます。
セロトニンのレベルを意識的に高めることで、気分や全体的な健康状態を向上させることができます。この神経化学物質の重要性を理解することで、気分の改善やウェルネスの向上につながる変化を取り入れるきっかけになります。
日々の忙しさに追われて、私たちはこうした神経伝達物質の重要性を見落としがちですが、自然な方法でセロトニンを高めることは、心と身体の健康を育む第一歩なのです。
2. セロトニンはなぜ大切?

セロトニンは心の健康を保つために非常に重要です。「気分をよくする」神経伝達物質として知られており、気分の向上や幸福感に深く関わっています。
セロトニンの働きは気分だけにとどまりません。睡眠、食欲、認知機能にも関与しており、これらはすべて「私たちが心地よく過ごせるかどうか」に直結します。
もしセロトニンの量が不足したり、バランスが崩れたりすると、うつや不安障害などの心の病につながる可能性もあります。
3. セロトニンと気分の関係
セロトニンは、気分、記憶、報酬系(快感)などをコントロールする主要な神経伝達物質の一つです。脳の「ご褒美」や「快楽」を感じる中枢にも関わっており、私たちの幸福感に直接影響します。
セロトニンが不足すると、うつや不安などの精神疾患につながる恐れがあります。そのため、セロトニンの適切なレベルを保つことは、心の安定にとって極めて重要です。
4. セロトニンをサポートする栄養成分
セロトニンのレベルを高めるには、特定のサプリメントを活用するのも有効です。アミノ酸の5-HTPやL-トリプトファン、ビタミンDやビタミンB群など、さまざまな栄養素が関与しています。ここでは、セロトニンを自然に高める可能性のある代表的なサプリメントをご紹介します。
マグネシウム
マグネシウムは、必須アミノ酸トリプトファンからセロトニンへの変換に必要な重要なミネラルです。気分の調整にも関与しています。
5-HTP(5-ヒドロキシトリプトファン)
5-HTPは、セロトニンの前駆体であるアミノ酸で、体内でセロトニンに変換されることで気分を高める働きがあります。
ビタミンB群
特にビタミンB6(ピリドキシン)は、5-HTPをセロトニンに変換するのを助けます。
ビタミンBが豊富な食材:
- 玄米、オートミールなどの全粒穀物
- ほうれん草やケールなどの葉物野菜
- レンズ豆やひよこ豆などの豆類
- アボカド、バナナ、オレンジなどの果物
- 卵、鶏肉、七面鳥などの動物性たんぱく
ビタミンD
「太陽のビタミン」とも呼ばれるビタミンDは、気分の安定とセロトニンの働きに深く関与しています。
- 1日15~30分の日光浴を目安に
- サーモンやマグロなど脂肪分の多い魚、強化食品で摂取可能
- 不足している場合は、医師の指導のもとでサプリメントを
L-トリプトファン
L-トリプトファンは必須アミノ酸で、体内で5-HTP、そしてセロトニンへと変換されます。七面鳥、鶏肉、魚、卵、ナッツ類に多く含まれます。
オメガ3脂肪酸
脳の神経細胞膜に必要な脂肪酸であり、セロトニンの働きをサポートする役割もあります。サーモン、マグロ、サバなどの脂肪が豊富な魚や卵や牛乳を日々の食事に取り入れることが大切です。
プロバイオティクス
腸内環境と心の健康には深い関係があるとされており、善玉菌(プロバイオティクス)はセロトニンのバランスにも影響すると考えられています。ヨーグルトや発酵食品に多く含まれています。
4. セロトニン分泌を促すライフスタイルのヒント
食事やサプリメントだけでは補えない部分を、日常生活の工夫でサポートすることができます。定期的な運動、バランスの取れた食事、そして瞑想などのマインドフルな習慣は、セロトニンの生成とその働きを大きく高めてくれるのです。
日常の単調なルーティンを見直し、マインドフルな習慣を取り入れたり、運動や食生活を意識的に改善したり、ワークライフバランスを整えることで、セロトニンの働きが活性化し、気分の向上にもつながります。
定期的な運動

「セロトニンスウェット」と呼ばれるほど、運動によって気分を高めるホルモンが活発になるのは広く知られています。定期的なフィジカルアクティビティは、セロトニンの分泌を促進し、気分や全体的なウェルビーイング(心身の健康)を向上させるのに役立ちます。運動は、セロトニンの生成と受容体の感受性の両方に深く関わっています。日々の運動習慣は筋肉や心臓の健康に良いだけでなく、セロトニンのバランスを整えるうえでも重要で、幸福感を高める一助となります。
食生活の見直し
たんぱく質、炭水化物、良質な脂肪をバランスよく摂取することは、セロトニンの生成をサポートするうえで欠かせません。食事とセロトニンの関係は、私たちのメンタルヘルスにも深く関わっているのです。心身の健康的なライフスタイルを目指すことは、気分や感情の安定にもつながります。
特に炭水化物はユニークな役割を果たしています。一時的ではありますが、炭水化物はセロトニンを増やす働きがあります。全粒穀物やフルーツ、さつまいもなど、ヘルシーな炭水化物を選ぶことで、気分をそっと持ち上げる手助けになるかもしれません。

マインドフルネスと瞑想

心と身体のつながりを活かす“マインド-ボディ”のアプローチは、セロトニン機能を高める鍵になるかもしれません。瞑想やマインドフルネスのような実践は、平穏な状態を作り出すことで、間接的に神経伝達物質の働きに影響を与えると考えられています。
マインドフルネスを取り入れることで、日常の中に静けさが生まれ、心が穏やかになり、セロトニンの分泌にもよい影響をもたらす可能性があります。たとえ数分でも、自分の思考や身体の感覚に意識を向ける時間を持つことが、気分を整える小さな一歩になります。
瞑想は、思考を整え、頭の中を駆け巡る情報を静かに整理していく深い実践方法です。継続することで、心が落ち着き、セロトニンにも間接的に働きかけ、より穏やかで前向きな気持ちを育ててくれるかもしれません。
太陽の光を浴びる
太陽は、ただ明るさと温もりをもたらす存在ではありません。実は、セロトニンの生成にも深く関わっているのです。研究によれば、晴れた日には脳内のセロトニン濃度が上がり、気分が高まるという結果が出ています。
日光を浴びることは、セロトニンの生成を自然に、しかも効果的に促進してくれる方法です。その理由のひとつが、ビタミンDの合成。ビタミンDは、感情の安定や気分の改善とも深く関係しています。寒い季節に「冬季うつ」と呼ばれる現象が起こるのも納得です。日照時間の短い冬は、セロトニン濃度が下がりやすくなり、「季節性情動障害(SAD)」と呼ばれる状態に陥ることもあります。
気分を明るくしたいなら、太陽の光を浴びるのが一番。セロトニンが増えるだけでなく、ビタミンDの生成もサポートされます。ただし、紫外線対策はお忘れなく。
2019年の研究では、太陽光が私たちの概日リズム(体内時計)にも影響を与え、睡眠の質を高めることも示されています。日光を適度に浴びることで、セロトニンの生成が促され、深い眠りを助ける効果も期待できるのです。
質の高い睡眠
質の良い睡眠は、自然なセロトニンブースター。セロトニンが睡眠に影響を与えるのと同様に、十分な休息もまた、セロトニンの生成に直接関係しています。このように、両者の関係は双方向的なのです。
特に、深い眠り(とくにREM睡眠)の間に、体内ではセロトニンの生成と調整が活発になります。結果として、日中の気分が安定し、幸福感も高まります。
反対に、睡眠の質が悪いと、セロトニンが不足し、気分の落ち込みに繋がる可能性も。だからこそ、毎日の良質な睡眠をしっかり確保することが、心の健康のためにも大切なのです。
CBD(カンナビジオール)にも、私たちの睡眠-覚醒サイクルを調整し、ぐっすり眠る手助けをする働きがあると言われています。CBDは体内のアデノシンという物質に作用し、これが“眠気”をコントロールします。アデノシンの濃度が高まると眠気を感じ、少ないと目が冴えてくる、という仕組みです。
ストレスの軽減
ストレスの軽減は、セロトニン機能を高める鍵となります。筋弛緩法、深呼吸、ヨガなどのテクニックは、ストレスを和らげ、セロトニンの分泌を促す可能性があります。セロトニンを落ち着かせるための工夫を日常に取り入れることで、気分が大きく改善されることもあります。読書、日記を書く、ガーデニングなど、自分に合ったリラックスできるアクティビティを生活に取り入れることで、ストレスが軽減され、結果的にセロトニンの増加にもつながります。ストレス対処法に「これが正解」というものはありません。自分のライフスタイルや好みに合った方法を探して、いくつか試してみることが、自然にセロトニンを増やす第一歩となります。
社会的つながり

社会的なつながりは、セロトニンの生成を促進するとされています。人との関わりを感じたり、愛されていると感じることで、セロトニンは自然と増加し、気分や幸福感にも良い影響を与えます。
信頼できる人間関係やサポート体制は、セロトニンを破壊する代表的な原因であるストレスに対するバッファの役割も果たします。それにより、セロトニンの維持や向上が期待できます。誰かと意味のある会話をしたり、他人に共感を示すこと、支え合うこと。こうした人との関わりそのものが、セロトニンの産生を後押ししてくれるのです。
孤独を感じている場合やサポートが足りないと感じるときには、カウンセリングやサポートグループに参加するのもひとつの選択肢。理解や励ましを与えてくれるこれらの場が、セロトニンを支える大きな助けとなります。
アルコールとカフェインのコントロール

アルコールやカフェインの摂取バランスを整えることも、セロトニンの管理にとって重要です。これらの物質はセロトニンの合成を妨げることがあり、気分の変動を引き起こす要因にもなるため、摂取量に気を配る必要があります。
カフェインは一時的にセロトニンを増やすことがありますが、その後に急激な下降がくることもあり、疲労感や気分の落ち込みにつながることもあります。適度な量に抑えることが大切です。
また、アルコールも一時的には気分がよくなることがありますが、それは短時間の話。長期的に摂取し続けることでセロトニンの枯渇を招き、うつ感情が高まる可能性があります。ここでのゴールは「完全に断つこと」ではなく、「うまく付き合うこと」。日常生活の中で意識的に取り入れることで、セロトニンバランスの維持に近づけます。
5. まとめ
セロトニンとその気分調整における重要性を理解することは、メンタルヘルスを向上させる第一歩です。
5-HTP、L-トリプトファン、ビタミンD、B群、オメガ3脂肪酸、マグネシウム、プロバイオティクス、セントジョーンズワートなど、自然由来のサプリメントを活用することは、セロトニンを最適化するための土台となります。
加えて、定期的な運動、バランスのとれた食事、マインドフルネス、十分な日光浴、良質な睡眠、ストレス管理、社会的つながりの維持、アルコールとカフェインの節度ある摂取といったライフスタイルの工夫を取り入れることで、気分と全体的なウェルビーイングがさらに高まります。
