
2020年 12月 02日 妊娠中のCBDの利用は安全ですか?
フェイスクリーム、オイル、クッキー、日々のカプセルなど…CBDは心身の健康のための多くの製品に進出しています。睡眠の質の改善や炎症の軽減、そして痛みの管理において効果があり、妊娠中の女性の悩みの解決に望ましいのは明らかです。しかし、妊娠中のCBDの利用は安全なのでしょうか?
発達する痛み
妊娠し出産するまでの過程には、新しい命をこの世にもたらす喜びだけでなく健康と美容において、髪や肌、そして脳にさえも様々なメリットがあります。しかしながら妊娠期間中には、慢性的な引きつりや痛み、疲労、不安、不眠、頭痛、そして気分の揺れ動きも伴います。これらの症状への対処方としてよく取り上げられるヨガや呼吸運動、健康的な食生活は幾分かの効果が期待できますが、女性はより効果的で自然な解決策を模索しています。ここでCBDの出番です。
カンナビジオール(CBD)は大麻植物の非精神活性エキスであり、あらゆる効果をもたらします。このカンナビノイドは独自に体内のエンドカンナビノイドシステムと相互作用します。このエンドカンナビノイドシステムとは、気分、睡眠、そして痛みを含む幅広い認知/生理的プロセスの調整を助けることが科学的に証明されています。これによって、CBDオイルは妊娠中の精神的・身体的トラブルへの対処として最適に聞こえることでしょう。
CBDは妊娠にどのような影響を与えますか?
体が大きく変化する妊娠期間中には、健康なライフスタイルが最も重要です。9ヶ月という期間中に妊婦の体内に取り入れられるものは、お腹の赤ちゃんに大きな影響をもたらす可能性があります。ビタミンや休養、そしてバランスの取れた食事等は妊娠期間に推奨されるものとして有名ですが、生魚、特定の薬、そしてお酒は危険を伴うものとして知られています。だからこそ、痛みや不安、その他トラブルに対処する方法は100%天然で安全であるべきなのです。
CBDは完全に天然で植物ベースの化合物です。しかしながら抽出の過程でろ過によって必ずテトラヒドロカンナビノール(THC)を除去しなければいけません。THCは精神に作用する物質で、大麻吸引者にいわゆる「ハイ」の状態をもたらします。そしてこのTHCは除去されたとしても、しばしば商品にほんの微量のTHCが残ってしまうのです。
0.03%以下のTHCを含むCBD製品を販売するのは合法ですが(完全に除去するのは非常に困難であるため)、このほんの微量の積み重なりは妊娠中に有害な影響をもたらしかねません。
マウスを使った最近の研究によると、THCは胚の発達に支障をきたすことが明らかになり、つまり人間の赤ちゃんとその発育にも有害である可能性が示唆されました。また何人かの研究者はTHCを発育上の神経毒として見ており、成長の初期段階でTHCを摂取することは後になって問題が発生する可能性を潜在的に上昇させると考えています。
THCの摂取が深刻な副作用をもたらしかねない理由として挙げられるのは、妊娠中のエンドカンナビノイドシステムの役割です。細胞調節とカンナビノイドプロセスを行うので、胎児の初期の発達からその後妊娠期間中の発育に必要不可欠です。
CBDに有害な副作用がない事を裏付けるために、いかにCBDが私たちの体内のプロセスと相互作用するのかについてもっと多くの研究が必要不可欠です。しかし、妊婦に対し試験を行うことにおける倫理的な観点から、少なくとも直近で解き明かされることは無いでしょう。
かかりつけ医に相談する
CBDは妊娠期間の痛みに効く天然の答えになり得ますが、赤ちゃんに発育への潜在的なTHCの副作用についての研究の不十分さによって、科学的な安全性の証拠が得られず、使用には不安が残ります。いくつかのCBDブランドは第三者機関による試験を経て、尚且つTHC0.0%を保証した商品を提供していますが、ご使用前にまずはかかりつけ医に相談することが1番の安全策です。
Sources:
1) https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0163725817302243
2) Volkow ND, Compton WM, Wargo EM. The risks of marijuana use during pregnancy. JAMA. 2017;317(2):129-130.
3) https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18426504
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